トレースルートの結果でDMZインターフェースのIPが出てきているのは、
別にDMZインターフェースに反応しているのではなく、単純にルータBの名前として
ルータBの持つインターフェースのIPアドレスの一つであるDMZインターフェースに
設定されたIPアドレスが使われているだけのことだと思われます。
さて、このトレースルート結果から考慮すると、少なくともDから見てBまでは到達
できていることになりますので、確かにVPN接続は成立しているようです。
この結果から素直に考えて怪しいのは、Bが、192.168.2.0/24からのor宛ての
通信をパケットフィルタでブロックしてしまっている可能性です。
VPNトンネルを介する場合の厳密なフィルタ設定は難しいものです。ルータ内部で
パケットの宛先と送信元が書き換えられるのもそうですが、その書き換え処理の
どの段階でパケットフィルタに評価されるのかを、双方向について正しく把握する
必要があるためです。
対応策としてですが、まず確認すべきはBのログでしょう。「ブロックした」という
情報が残っている可能性があるからです。もし、そこに何のルールにかかったのかという
情報まで残っていればそのルールを修正すればよいのですが、ログがない、あるいは
どのルールにかかったがわからない場合、試行錯誤が必要になります。
試行錯誤前に見ておくべき別の可能性としては、Aが192.168.2.0/24への正常な
ルートを知らない可能性、Aのパケットフィルタ設定で192.168.2.0/24からの/宛の
ICMPパケットがブロックされている可能性、VPNに通すパケットのMTU(あるいは
MSS=MTU-40)設定が大きすぎるためにVPNトンネル経由でデータを正常に送れない
状態になっている可能性などがあります。
MTUは、PPPoEインターフェースを通す時点では一般的には1454に設定されます
(原理的には1492ですが、フレッツシリーズでは1454とされているため)。
そこにVPNトンネルを通すとなれば、これを1280程度に、もしVPNトンネル内に
VPNトンネルを通すような設定をするような場合には、1000程度くらいまで絞る
必要があります。