Javaのインターフェースについて

Question

例えばスレッドを処理するRunnableインターフェースがありますが、Runnnableインターフェースには何も実装されていないのに、なぜスレッド処理のようなことが可能なのでしょうか？

Answer 1

スレッド処理をするThreadクラスは、コンストラクタで受け取ったオブジェクトのrunメソッドを実行する仕組みになっています。このオブジェクトはrunメソッドさえ持っていれば十分で、それが実際にどういうものであるとか、どういった仕組みで動いているかなどは関係ありません。

ここで問題になるのは、渡されるオブジェクトがrunメソッドを確実に持っているかということです。Threadの仕組み上、runメソッドを持って入れば何でも受け入れたいところですが、Javaは型安全性を優先するため、変数の型となるクラスで宣言もしくはその親クラスから継承されているメソッドしか使うことができません。
Objectクラスはrunメソッドを持っておらず(持たせると何でもかんでも別スレッド処理できるようになってしまい危険)、特定のクラスにrunメソッドを持たせて継承して使うとすると、別スレッド処理のためだけにそのクラスを継承する必要があり、(Javaでは多重継承はできないため)本来の機能として別のクラスを継承したいのにできないという本末転倒なことになります。この問題を解消するのがRunnableインタフェースの存在です。

Runnableインタフェース自体はスレッド処理に関しては何もしませんが、あるクラスにRunnableインタフェースを実装することは、そのクラスがrunメソッドを持っていることを保証します。その保証を付けることで、安全にThreadのコンストラクタに渡せるようになっているのです。

Answer 2

インタフェースそのものに実装を記述することはありません。あくまでもメソッドの宣言がされているだけです。（この他定数の定義はできます）また、インタフェースを単独で使用することは禁止されています。（使用する際には、必ず実装クラスの作成を経由しなければならない）

例えばRunnableについては「run」というメソッドが宣言されており、実装クラス作成時にこの中身を具体的に定義することを要求します。

したがって、Runnableインタフェースを使用する際には、「run」メソッドを具体的に定義した実装クラスが必要となるので、使用者側から見れば「実装がない」ということは起こり得ません。

Comments

[amadablam]

少なくとも現行の仕様（Java 8）ではインターフェイスにメソッドの実装を記述可能なためこの説明は厳密には正しくありません。

[退会済みユーザー]

Runnable　インターフェースの例ではこれで正解では？

まあ但し書きで　default 宣言メソッド宣言されている場合は除くが必要かもしれないが　
標準ライブラリにそれは存在しなかったはず

[amadablam]

元の質問を読めば、質問者の理解が「Runnable」インターフェイス固有の事項ではなく、「インターフェイス」そのものの概念が理解できていないことが想定されます。Runnableインターフェイスは単に例として挙げられているだけです（質問者が書いているように「例えばスレッドを処理するRunnableインターフェース」という部分）。したがってentry01さんのインターフェイスそのものに対する説明として「厳密には」正しくないと書きました。

[HogeAnimalLover]

おお、調べなおしましたらdefault methodなるものがjava8から導入されているようですね。ありがとうございます。

[amadablam]

default methodだけでなく、static methodもインターフェイス内に記述できるようになったため、Java 8ではインターフェイスの仕様が大きく変わりましたね。

Answer 3

クラスがスレッド処理可能なのはThreadクラスを継承しているからです。ThreadクラスでRunnnableインターフェースがimplementsされ、スレッド処理可能なように実装されています。

Answer 4

アプリケーションが動いているということは、その時点ですでにスレッドが1つはあるということになります。
runが呼び出された場合、呼び出し元のスレッドで実行されます。

一方、Thread.start()は、新しくスレッドを立ち上げます。