constメンバ関数がメンバポインタとメンバ参照の値を変更できる理由

Question

以下のコードで、constメンバ関数内で、メンバポインタとメンバ参照の値を変更できます。
なぜ可能なのでしょうか。

コンパイラ: MSVC Update 2

#include <iostream>

class Base {
public:
	Base(int& r, int* p) : rr(r), pp(p) {}
	void operator()(int v) const {
		rr = v;
		*pp = v;
	}
	int& rr;
	int* pp;
};

int main() {
	int d = 1;
	int dd = 1;
	Base base(d, &dd);
	base(2);
	std::cout << base.rr << " " << *base.pp << std::endl;
}

Answer 1

C++言語のconstは遷移的(transitive)でないためです。もう少し平易な表現だと「const性が参照やポインタを超えて伝搬しない」になります。

constメンバ関数内部ではthisポインタが暗黙にconst修飾されます（const Base*型）が、このポインタを経由して得られるrrやppの型にはconst性が伝搬しないため、参照先/ポイント先は非constなint &やint * constとなります。ポインタ値ppはconst修飾されますが、さす先の値*ppは非constのままです。

void Base::operator()(int v) const {
  this->rr = v;
  *(this->pp) = v;
}

Comments

[JADEN]

回答ありがとうございます。

確かに、ppが保持するアドレスは変更できませんでした。
参照は、初期化でのみバインドができるため、変更し放題になりますね。

ラムダ式で参照キャプチャした変数が、mutableでなくても変更可能なのが不思議でしたが、解決しました。

Answer 2

書き換えてるのは *pp であり、pp'そのもの'は変化していないから。

Comments

[JADEN]

回答ありがとうございます。