端末に載っているCPUがarm64-v8a系であるにも関わらず対応ABIにarm64-v8aが含まれないのは何故?

Question

最近発売されたFireHD10(第9世代)の仕様にはARM Cortex-A53とARM Cortex-A73という二種のcpu coreが載っていると書かれていて、それらのcoreは全てarm64-v8a系の命令セットを実装してるように思えます。

ARM Cortex-A53の仕様
ARM Cortex-A73の仕様

にも関わらずadb shell getprop | grep cpu.abiと打って出てきた結果には

[ro.product.cpu.abi]: [armeabi-v7a]
[ro.product.cpu.abi2]: [armeabi]
[ro.product.cpu.abilist]: [armeabi-v7a,armeabi]
[ro.product.cpu.abilist32]: [armeabi-v7a,armeabi]
[ro.product.cpu.abilist64]: []

arm64-v8aは含まれていません。そして実際にarm64-v8a向けのapkを入れようとしても対応していないABIですのような意味の英語のエラーがでてinstallできません。

そもそもどうしてarm64-v8a向けのABIに対応していないのか？
また対応させるような裏ワザが無いのか？
どなたか分かりませんか？

Answer 1

あくまで推測での回答ですが、「Fire HD 10用のAndroidシステムが、ABIで言えばARM V7-A系の命令をサポートするのみで充分、との判断でビルドされているため」でしょう。ハードウェアが新しくなっても、それをサポートするソフトウェアがハードウェアの追加部分、CPUの命令セットの追加分をサポートしないケースは、ままあります。新規追加されたCPUの命令セットをサポートするようにクロスコンパイラを整備するのは面倒ですし、製品のテストも必要となります。また、製品全体の性能としてその新しい命令セットを使うことでメリットを大きく享受できるケースがほとんどない場合、旧来のビルド方法で製品を作るということもあります。新しいCPUになることで、CPU自体の性能が上がり、必ずしも新しいCPU命令を使わなくても性能上のメリットを得られることもあります。AmazonのFire HD自体製品サイクルの短いシリーズですし、Fire HD 10を製品としてリリースする際に、その辺の判断がはたらいたのではないか、と思います。

Comments

[gottadiveintopy]

そうなんですね、ということ非公式のOSを入れれば"arm64-v8a"向けのアプリを実行できる可能性が高そうですね。回答ありがとうございます。