要素のscrollと同期したtranslateの実装がうまく行かない

Question

お世話になっております。
今回はvueを使ってwindowスクロールと同期して要素を横方向に動かしたいと考えています。

windowのスクロールでscrollYの値が変わっている所は確認できていますが、styleObjectが更新されず横方向に動いてくれません。
v-bindしているので更新されると思っていたのですが動かず困っています。
アドバイスお願い致します。

コード

** template **

<template>
    <div>
        
        <!-- 動かしたい要素 -->
        <div class="sec1">
            <div class="bottom-back" v-bind:style= "styleObject"></div>
        </div>

        <!-- scrollYの値表示 -->
        <div class="content">
            <span>{{ scrollY }}</span>
        </div>
    
    </div>
</template>

** script **

<script>
export default {
    name : 'Scroll',
    data : function() {
        return {
            scrollY:0,
            styleObject:{
                    transform: 'translateX('+ this.scrollY +'px)',
            },
        }
    },
    mounted() {
        window.addEventListener('scroll', this.handleScroll);
    },
    methods: {
        handleScroll() {
            this.scrollY = window.scrollY;
        }
    },
}
</script>

** css **

<style lang="scss" scoped>

.bottom-back{
    height: 7vh;
    width: 100%;
    opacity: 10;
    bottom: 2vh;
    position: fixed;
    background-image: url("~@/assets/image/top_page_1.png");
    background-size: contain;
}
.content {
  min-height: 300vh;
  background-color: #E7E7E7;
}

.content span{
  position: fixed;
  background-color: #fff;
}

</style>

ご教授お願い致します。

Answer 1

dataに定義されたオブジェクトはVueのコンポーネントが作成されるタイミングでしか作成されないので、data内で他のメンバを参照しても、参照先の要素の変更には追従してくれません。

 styleObject:{
         transform: 'translateX('+ this.scrollY +'px)',  // <= このthis.scrollYはthis.scrollYの変更に追従してくれない。
 },

こういう、「他のdataの値だけで決まる値」を定義する時はcomputedを使うのが良いと思います。

computedの場合は、computed内で参照している他のメンバの変更を検知して、返す値を変更してくれるので、意図した動作になると思います。

詳しくは公式ドキュメントの算出プロパティとウォッチャを読んでみてください。

おそらく以下のような書き方になると思います。

<script>
export default {
    name: 'Scroll',
    data() {
        return {
            scrollY:0,
        }
    },
    computed: {
        styleObject(){
            return {transform: 'translateX('+ this.scrollY +'px)'}
        }
    },
    mounted() {
        window.addEventListener('scroll', this.handleScroll);
    },
    methods: {
        handleScroll() {
            this.scrollY = window.scrollY;
        }
    },
}
</script>

Comments

[zushi0905]

ありがとうございます。無事思い通りの動きになりました。
疑問なのですが、scrollYの表示はdataのなかで扱っているにも関わらずwindowのスクロールに合わせて変化します。なぜこちらはcomputedで処理しなくても大丈夫なのでしょうか？

[KuwabataK]

this.scrollY に関しては、handleScroll()内で値が更新されています。なのでその更新に応じてDOMが再レンダリングされます。
なので、styleObjectに関してもhandleScroll()内で同じように更新するのであれば、computedを使わなくても意図した動作になると思います。

とはいえ、上記のような書き方はどうしても今回のように更新漏れが発生する可能性があるので`computed`で定義するのが無難だと思います。

[KuwabataK]

とりあえず以下の２つを抑えられていれば、上記の挙動は理解できるんじゃないでしょうか。

1. dataの値は自由に更新することができ、その変更に応じてDOMが更新される
2. dataで定義した値は、あくまで初期値であり、コンポーネントが作成される最初の一回しか参照しない(じゃないとthis.scrollYは常に0を返してしまう)

[zushi0905]

なるほど！理解しました。
tipsまで教えていただきありがとうございます。
またよろしくお願い致します。