Visual C++ 2019でstd::atomic<double>型の変数に対して+=演算子で加算する方法を教えて下さい。

Question

前提・実現したいこと

std::atomic<double>型の変数を宣言し、その変数に対して+=演算子を用いて加算を行いたいです。

発生している問題・エラーメッセージ

エラー	C2676	二項演算子 '+=': 'std::atomic<double>' は、この演算子または定義済の演算子に適切な型への変換の定義を行いません。(新しい動作; ヘルプを参照) (ソース ファイルをコンパイルしています atomic_test.cpp) 

該当のソースコード

std::atomic<double> x = 3.14;
x += 25.6;

試したこと

プロジェクトのプロパティ→構成プロパティ→C/C++→言語→C++言語標準を「プレビュー 最新のC++ Working Draftからの機能」に変更してみましたが、解決しませんでした。

補足情報（FW/ツールのバージョンなど）

IDE:Visual Studio Enterprise 2019 Preview (Version 16.0.0 Preview 2.2)

LONG型ならInterlockedAdd()を用いて同等の処理が可能ですので、InterlockedAddDouble()の様な関数が有れば、それで代用することも検討しています。

Answer 1

無ければ作ればいいじゃない？

double InterlockedAddDouble(double* added, double value)
{
	while (true)
	{
		double original = *added;
		double result = original + value;
		__int64 result2 = InterlockedCompareExchange64(reinterpret_cast<__int64*>(added), *reinterpret_cast<__int64*>(&result), *reinterpret_cast<__int64*>(&original));
		if (*reinterpret_cast<__int64*>(&original) == result2)
		{
			return result;
		}
	}
}

実際に速度を測るとさすがに InterlockedXXX 系よりは遅いですね。

Comments

[rtr1950x]

ありがとうございました。この方法でようやく動くようになりました。

Answer 2

std::atomic<double>型の変数を宣言し、その変数に対して+=演算子を用いて加算を行いたいです。

std::atomicへの演算は、「整数型およびポインタ型」向けのものです（cpprefjp）。

浮動小数点数はハードウェアでのアトミック操作がサポートされていないことも多く（それどころか、昔のCPUではネイティブな演算が不可能なケースすらあったぐらいのもので）、アトミック演算をサポートしづらいという事情があります（StackOverflow）。何かしらのロックをかけて演算を処理することになるかもしれません。

Comments

[rtr1950x]

「C++20ではstd::atomic<double>での+=演算子がサポートされる」という情報と「VC++2019ではC++20がサポートされる」という情報があったもので、この組み合わせなら可能かな、と思ったのですが…

実際のコードは上記コードより複雑で、std::atomic<double>の配列（長さ1億要素程度）があり、それに対してマルチスレッドで並列に「配列の一部（飛び飛びの要素）に加算していく」という処理を実現したいです。

配列全体にロックをかけるとロック取得待ちで遅くなりますし、配列の要素ごとにロックを掛けるのは非現実的かな、と考えています。

[cateye]

「VC++2019ではC++20がサポートされる」・・・C20++の何がサポートされるか確認しましたか？

[rtr1950x]

floating pointのatomic演算がサポートされるかは調べてみたのですが、はっきりとした情報はありませんでした。
「サポートされる」とも「サポートされない」とも出てこなかったので、試しにコードを書いて実験してみた次第です。