Node.jsでのグローバル変数について

Question

オライリー本のオブジェクト指向JavaScriptの原則にてグローバル変数の解説で以下のようなコードがありました。

function say() {
    console.log(this.name);
}

var person1 = {
    name: "Nico",
    say: say
};

var person2 = {
    name: "Greg",
    say: say
};

var name = "Michael";

person1.say();
// => "Nico"

person2.say();
// => "Greg"

say();
// => "Michael" 

//実際はMichaelではなくundefinedが表示される

//var name = "Michael"
//ではなく
//name = "Michael"
//とすると
//Michaelが表示されることが確認できた。

person1とperson2のsay()については、thisがそれぞれpersonのオブジェクトに割り当てられるためNicoとGregが出力されるのは分かるのですが

var nameでグローバル変数のnameに"Michael"が代入されているはずなのにsayを実行するとundefinedになってしまっています。

書籍内でもMichaelが期待される出力なのですが、これは何故なのでしょうか？

グローバル変数として定義 = グローバルオブジェクトにnameプロパティを追加している、という意味ではないのでしょうか？

Answer 1

自分も知らなかったので調べてみました。

https://nodejs.org/docs/latest-v9.x/api/globals.html#globals_global

をみますと、

In browsers, the top-level scope is the global scope. This means that within the browser var something will define a new global variable. In Node.js this is different. The top-level scope is not the global scope; var something inside a Node.js module will be local to that module.

(太字は回答者)

とあります。nodeではvar xxxと記述するとそれはモジュールのローカル変数とみなされるとのことです。おそらくオライリー本がフォーカスしているのはブラウザー上で動作するいわゆるJavaScriptでありNode.jsでは仕様が異なる点があると思うので注意したほうがよいと思います。

じゃぁどう書けばいいのかなと思って「nodejs global」で検索してみるとnodeでは
global.variable_name = value
と書くらしいです。

なおNodeJSでもvariable_name = valueと書けばglobal変数の宣言ができるようですが、strictモードではエラーとなる(global変数として扱われず、宣言ずみの変数と扱われ未定義といわれる)ためこの書き方はどちらかといえば非推奨なのかも知れません。

NodeJS/JavaScriptにあまり明るくないので間違いなどあったらご容赦ください。

Comments

[mosin_nozomi]

通常のJavaScriptとnode.jsの挙動が違うのですね。

ブラウザ上で同じコードを動かして確認させていただきたいと思います！

docsまで貼っていただきありがとうございました！

Answer 2

KSwordOfHasteさんが答えきってるので、ちょっとした雑学でもぶら下げます。

そもそもグローバル変数を作る用途って、
大抵がこの2種類なので別の方法でもし代用出来れば使う必要はありません。

• クラスや関数を共有
• 値をシングルトンとして複数箇所で閲覧

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Node.jsはCommomJS由来のrequireあたりの作りがよく出来てて、
requireで実行された外部のjsファイルの挙動はこんな感じになります。

• require先のコードを読み込む
• ファイル用のスコープを生成
• 一通りコードを実行しきる
• (コード内で)module.exports = valueとして代入する(最も推奨されるのがこれ)
• module.exportsをrequireの実行結果として持ち帰る
• 実行したmodule.exportsの中身はrequire関数のプロパティにキャッシュとして保存され、2度目以降は代入済みの値を即返す

この上手い感じの実装により、グローバル変数を利用すること無く、
関数はもちろん、シングルトンも実現できるのです。

$ ls
index.js
singleton.js
show.js

各ファイルの実装はこんな感じ

// index.js
var user = require('./singleton.js');
user.name = 'jiro';
user.age = 17;
console.log(user);
require('./show.js');

// singleton.js
module.exports = {
  name: 'taro',
  age: 18
}

// show.js
var user = require('./singleton.js');
console.log(user);

$ index.js
{ name: 'jiro', age: 17 }
{ name: 'jiro', age: 17 }

index.js側のconsole.logの実行結果は{ name: 'jiro', age: 17 }になるのは一目で分かりますが、
その後に実行されたshow.jsも{ name: 'taro', age: 18 }ではなく、jiroのデータになっています。
実行結果のキャッシュというルールによりindex.jsが行った修正内容が残っていることが分かります。

※まぁDI覚えればこんな使い方のシングルトンも不要なんで、完全に余談ですけどね。

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ブラウザに搭載されているJavaScriptはrequireはないので、
考えなしに使いまくるとグローバル変数がすぐに衝突します。

そのため、ベストプラクティスとしてグローバル変数汚染を必要最小限で抑えるためのテクニックが色々と存在します。
クロージャーなんかもそれですが、元になっている変数スコープの知識というのは覚えておいた方が何かと便利ですね。
という訳で、書籍ではわりと早い段階で変数スコープ周りの解説が載ってるんじゃないかなと思います。