正確な時間刻みでセンサの値を取得したい

Question

前提・実現したいこと

raspberry pi3で加速度センサを作ろうとしています。
OSはlinux 使用言語はpython3です。
使用加速度センサはadxl345で、i2c通信にて接続しています。

発生している問題・エラーメッセージ

一定間隔(0.01秒刻み)でセンサから値を取得するプログラムを組んでいますが、
たまに大きく刻み時間を外してしまうことがあります。これを解決したいです。

for文内で取得した時刻(time_act)の差分を取ってみると、ほとんど刻みdt(0.01秒)で打刻できていますが、
まれに1秒とか2秒とかになってしまいます。
計測値の取得に時間がかかっているか、あるいは取得している時刻がおかしくなるタイミングがあるかと思っています。

この問題の解決法でなくとも、例えばRTCのようなものを外付けすれば一定刻みでセンサ値取得が可能なるなど、別の視点からの回答でも構いません。
知見をお持ちの方、何卒宜しくお願い致します。

該当のソースコード

N = 1000000
dt = 0.01
VAL = [[0, 0, 0]]*N
time_all = [[0,0,0,0,0]]*N
time_act = [0]*N
act_dt = [0]*N

dta = 0.0001084814598456673

t1 = time.perf_counter()
for i in range(N):
    tt1 = time.perf_counter()
    VAL[i] =  adxl345.getAxes()
    tt2 = time.perf_counter()
    t2 = dt-(time.perf_counter() - t1) -dta 
    tt3 = time.perf_counter()
    if t2 > dta:
        tt4 = time.perf_counter()
        time.sleep(t2)
    t1 = time.perf_counter()
    tt5 = time.perf_counter()
    time_act[i] = t1
    tt6 = time.perf_counter()
    time_all[i] = [tt2-tt1,tt3-tt2,tt4-tt3,tt5-tt4,tt6-tt5]
    

※adxl345.getAxes()がセンサから値を取得するコマンドです。
x,y,zの3成分を取得しています。実行時間は概ね0.0001秒くらいなので、for文自体は十分に刻み0.01秒で回せると考えています。

試したこと

各処理にかかっている時刻を計測しました(tt2-tt1,tt3-tt2など)。
これをグラフ化すると、以下のようになりました。

縦軸は処理にかかった時間です。ループ1周の時間は0.01秒となってほしいのですが、ある種周期的にそれが崩れています。

補足情報（FW/ツールのバージョンなど）

python 3.5.3
Raspbian GNU/Linux 9

Answer 1

raspberry pi3側で、データ取得/蓄積を考えましょう。
蓄積と言っても　2,3回分で十分と思いますが、、。

一般的なLinixシステムではリアルタイム処理は保証されていません。まあ、設定変更で、結構なリアルタイム処理(0.1秒程度以上も)は可能ですが。さらに、Pythonがインタープリタなので、もっとリアルタイムタイム向きではありません。処理時間を気にするならば、C/C++あたりを検討すべきです。
ただ、raspberry側でリアルタイムデータ取得を行い、それを順次、PC側に送るならば、Pythonでも可能じゃないかと思います。(詳細検討は別途、必要)

Comments

[ondela]

ありがとうございます。
pythonはやはり重いのですね。osを搭載しておらず、c言語を扱えるarduinoなどに計測の役割を分割して、確実に計測を行える方針で考えてみます。

Answer 2

ondelaさん、

どれがうまくいくかわかりませんが、アイデアをあげてみます。

1. CPUクロックをぱ固定してみる

　echo performance | sudo tee /sys/devices/system/cpu/cpu0/cpufreq/scaling_governor
2. 実行するCPUを固定してみる。(taskset)
3. niceで、優先度を上げてみる
4. 他のタスクをできるだけ実行にしない
o GUIは使わない(Raspbian Liteベースにしてみる。とか、Buildrootで最小限のシステムをつくる)
o バックグラウンドで、タスクをできるだけ動かさない (systemd で使わなそうなサービスを切る?)
o ファイルシステムにアクセスしない(!)
o ネットワークをつかわない(!?)

1. リアルタイムカーネルを使う

　他の回答者のみなさまが書かれている通り、ふつうのLinuxではリアルタイム応答の保証はありません。
が、応答性を通常のカーネルよりよくしたパッチがあり、最近のRaspberyPiのカーネルソースでは、ブランチがあります。
=> 参考

1. adxl345のデバイスドライバを使う。

カーネルソースの　drivers/input/misc/内に adxl34x*.[ch] にドライバがあるので、参考にして、修正して、使う。
(具体的な使い方とか、わかりません。。)

Comments

[ondela]

ありがとうございます。
このままraspberrypiで計測を行うかは検討しますが、その場合でもある処理はraspberrypiで行わせたいと思っているので、その際の参考にさせて頂きます。

Answer 3

すでに回答されている通りで、一般的なLinuxではリアルタイム処理は保証されません。つまり、ユーザー側のプロセスを一定のタイミングでできる保証はありません。いま動いているように見えるのは、たまたまです。
これを解決するにはリアルタイムOSを使うか、加速度センサの値を一定時間ごとに取得して送る処理自体を、OSを乗せない別の組み込みマイコンにやらせるかといった方法があると思います。例えばArduinoなどで加速度センサの値を10msごとに読み込んで、データをラズパイにI2C等で送る方法もあるかと思います

Comments

[ondela]

ありがとうございます。
確実に一定間隔で計測を行っていきたいので、arduino等の使用を検討したいと思います。

Answer 4

通常のプログラムループでは正確な時間間隔は実現できません。
これは、バックグランドで、言語（Python)のガベージコレクションが走ってしまう、とか、
OSで、バックグランドでファイルアクセスが始まる、とか、何らかの通信が行われる、とかで、いろんな要因でコードの実行が遅れたり実行時間が長くなったりします

これをどうにかするには、というのは、OSレベルでどーにかしないといけないってことで、なかなか難しい問題となりますね

Comments

[ondela]

ありがとうございます。
ご指摘のように、linux搭載のマイコンで正確な時間計測は難しそうなので、少なくとも計測はOS非搭載のマイコンで行う方針で考えてみます。