cx_freezeで生成したやつと*.pycとの区別？

Question

１．
「cx_freezeで生成したやつはターゲートマシンのマシンコードであり、マシンコードに依存します。」
「*.pycは中間コード(バイトコード)で, どんなマシン上でも実行できます。」
と考えて宜しいでしょうか。

２．
ただ、*.pycを実行するにはターゲートマシンにPython環境のインストールする必要に対して、
cx_freezeで生成したやつを利用する場合、ターゲートマシンにPython環境のインストールは要らない。
これも正しいでしょうか。

３．
cx_freezeで生成したやつは最終コードなので、オリジナル .py に勿論、.pyc よりも実行速度が速い？！

上記判断正しいかどうかご教授お願いします。

Answer 1

cx_Freeze

cx_Freeze is a set of scripts and modules for freezing Python scripts into executables in much the same way that py2exe and py2app do.

freezingという表現がミソなのですが、成果物は**python処理系＋ユーザーコード(.py)＋モジュール(DLLなどネイティブ実装部分含む)をひとまとめに凍結したものです。
で、それがexecutablesという意味は、pythonコード（モジュール含む）をネイティブコードに変換したものではなく
凍結したものを解凍してpythonコードとして自動実行するものといえます。
そして具体的な凍結**手段としてzipなどの圧縮技術を利用しています。

よって、本質的にはpythonインストールされた環境でpythonコードを実行する処理と違いはありません。また、.pycファイルと、上記でできる実行形式ファイルは別ものです。

ちなみにこの手のツールのメリット（目的）としては以下が挙げられます。

• ユーザーがpython処理系をインストールする手間を省く。
• コード毎に実行環境（モジュールなどの依存関係）を分離する。

以上を踏まえて回答すると

「cx_freezeで生成したやつはターゲートマシンのマシンコードであり、マシンコードに依存します。」

「*.pycは中間コード(バイトコード)で, どんなマシン上でも実行できます。」
と考えて宜しいでしょうか。

いいえ。ただ.pyそのままではなく.pyc（pythonバイトコード）に変換して凍結程度はおこなっていると思います。

ただ、*.pycを実行するにはターゲートマシンにPython環境のインストールする必要に対して、

cx_freezeで生成したやつを利用する場合、ターゲートマシンにPython環境のインストールは要らない。
これも正しいでしょうか。

「Python環境のインストールは要らない」という意味では正しいです。

cx_freezeで生成したやつは最終コードなので、オリジナル .py に勿論、.pyc よりも実行速度が速い？！

いいえ。

参考：Freezing Your Code

Comments

[oookabe]

丁寧なご説明ありがとうございます。
良く分かりました。
ただ気になるのは、自動的にやってくれるのは嬉しいですが、その生成したexeファイルを起動する度に
毎回毎回解凍とPython実行環境のインストールを行うのでしょうか。
例えば、下記のリンクに紹介されている実験からすれば、*.pyを実行するまでの前処理が数秒から十数秒もかかります。(*.py自体の実行時間より遥かに大きい)
https://qiita.com/nabehide/items/3b1b2b22674e9b76b20c
もしかして、最初の一回のみ環境インストールや解凍処理が行われるのでしょうか。
ヒントでも是非ご教授お願い致します。

[oookabe]

ごめんなさい！　ちなみに、解凍結果が何処に置かれるのでしょうか。
これで、Pythonのソースコードが暴露されましたね。

[can110]

うーん。正直にいえば、この手のツールにはあまり魅力を感じませんので、動作の詳細については未調査で分かりません。
起動に時間がかかるのは回答に挙げたメリットとのトレードオフなので仕方がないですし、そのメリットを享受するためには我慢すべきかなと感じます。

[oookabe]

コメント有難う御座いました！
ターゲートマシン毎にPythonの実行環境一々インストールする必要はないのはメリットだと思います。おまけに、bytecodeやcodeの最適化までやってくれれば、個人的に文句ないと思います。